『戦後70年の節目にあたる今年、あの太平洋戦争の時代を生きた最後の世代である「戦没者の妻」と呼ばれる女性たちの姿を通して、私は今一度あの戦争を振り返ってみたいと思いました。
赤紙1枚で夫を戦場に奪われた彼女たちは、愛する者の無事をただ祈り、帰還を信じて、苦しい生活を耐え待ち続けました。彼女たちは口ではとうてい言い表すことのできない悲しみを抱えて、それでも生きていかなければなりませんでした。私は3年間をかけて地元岡山県内の54人(88歳〜102歳)の方々にお会いし、貴重なお話を聞かせていただくことができました。多くの方々は今ではご苦労の甲斐あって、今は人生の晩年を穏やかに過ごされています。
私は決してあの戦争を風化させてはならないという強い思いで取材を続けました。』(あとがきより抜粋)
116p 600部 2015 japanese
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