20世紀アメリカの写真とグラフィックデザインの流れを変えた、絶大な影響力を持つハーパース・バザーのアートディレクター、アレクセイ・ブロドヴィッチのキャリアを再評価する。
本書はロシア生まれの写真家、デザイナー、指導者であったアレクセイ・ブロドヴィッチ（1898-1971）の影響とその重要性を探求する。ブロドヴィッチは、1934年から1958年にかけてアメリカのファッション誌ハーパーズ・バザーのアートディレクターを務めたことで知られ、またアーヴィング・ペン、リチャード・アヴェドン、イヴ・アーノルド、リリアン・バスマンなど、多くの著名なドキュメンタリー写真家やファッション写真家を指導したことでも知られる。美学的なアプローチはそれぞれ異なるが、「私を驚かせなさい」というブロドヴィッチの口癖に対して反応したということにおいてこれらの人物は結びついている。著者たちは、ブロドヴィッチが20世紀半ばの芸術メディアとしての写真に与えた影響を取り上げ、ヨーロッパのアートとデザインがいかにしてアメリカの新しい印刷文化の基礎となったかを探る。ブロドヴィッチ自身の作品については、雑誌『ポートフォリオ』や、モンテカルロ・バレエ団のアメリカ公演を撮影した写真プロジェクト『バレエ』（その変遷はブロドヴィッチ自身の移住者としての境遇と重なる）など、彼の個人的なプロジェクトを通して明らかにする。アーノルド、アヴェドン、ペン、リゼット・モデル、アンリ・カルティエ＝ブレッソン、ハンス・ナムート、アンドレ・ケルテスといった写真家たちとの変革的なコラボレーションをケーススタディとして紹介。図版入りの年表は、影響力を持ちながら見過ごされがちなこの人物に関する、研究者にとっての重要なツールとなる。（publisher's description) 2024年3月から5月までフィラデルフィアのバーンズ財団で開催される展覧会のカタログ。174p 32x25cm 120photo ソフトカバー 2024 English
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