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No. 9835
ゲルハルト・リヒター
3,546円(税込3,901円)

 
90歳となる現代美術界の巨匠ゲルハルト・リヒターの60年に渡る画業を展望する大展覧会の公式図録として刊行。「抽象」と「具象」の表現のはざまを油彩から写真、デジタルプリント、ガラスなど多様な素材を自在に操りながら、人がものを見て認識する「イメージ成立の原理」を、社会、歴史、個人、芸術等の複雑さのなかで探求を続けるリヒター。本書は、変化を続けるリヒターの表現を「キーワード」を軸とした多角的論考、豊富なドキュメント写真、海外論文、インタビュー等により、その深遠なる思索を読み解くことを試みる。リヒターの到達点といえるホロコーストを主題とした日本初公開の《ビルケナウ》(2014)はじめ、リヒター愛蔵の作品群を中心に、初期 作品から最新ドローイングまで約140点を収録。
〈フォト・ペインティング〉写真をうつした60年代初期の試み、〈アトラス〉ベルリンの壁崩壊の頃、プライベート写真から始まるイメージの小宇宙、〈カラーチャート〉〈グレイペインティング〉レディメイドと無個性の志向、〈オイル・オン・フォト〉創作の核心を単純明快に表現する基本モデル、〈ストリップ〉2011年から始められたデジタルプリントのシリーズほか、多様な表現方法で展開されるシリーズ・タイトルを「キーワード」に、多彩な執筆陣による論考を展開するとともに、年譜を綴る折々の貴重な写真をはじめ、スタジオでの制作風景、展覧会スナップなど、リヒターのリアルな姿を伝える豊富なドキュメント写真を収録する。360p A4変形 ソフトカバー 2022 Japanese


[ゲルハルト・リヒター(Gerhard Richter)]
1932年、ドイツ東部・ドレスデン生まれ。ベルリンの壁がつくられる直前の1961年に西ドイツへ移住し、デュッセルドルフ芸術アカデミーで学ぶ。イメージ成立の原理を多様な表現により追求を続け、国内外で高い評価を得る。ポンピドゥー・センター(パリ、1977年)、テート・ギャラリー(ロンドン、1991年)、ニューヨーク近代美術館(2002年)、テート・モダン(ロンドン、2011年)、メトロポリタン美術館(ニューヨーク、2020年)などで個展を開催。現代で最も重要な画家としての地位を不動のものとしている。

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