ロサンゼルスを拠点に活動するアメリカ人フォトグラファー、ダニエル・ジャック・リオンズ(Daniel Jack Lyons)の作品集。アマゾン地方の奥地にある社会から疎外されたコミュニティのアイデンティティ、変容、成熟を人類学的に探求する1冊。作者にとってデビュー作となる本書は、長年に渡り取り組んできたマイノリティ・コミュニティにおける社会的・政治的権利が十分に反映されていないことに関して探り、可視化する。社会人類学、医療人類学の背景をもつ作者は、アマゾン地方の奥地に住む10代の若者たちの文化的生活を称え支援する地域密着型の組織「カーサ・ド・リオ(Casa do Rio)」のもと、アマゾン地方での活動を開始した。作者は、特にこの地域のトランスジェンダー、クィアのコミュニティを視覚化し、力を与え、先住民の深い伝統と現代のアイデンティティ政治が、熱帯雨林の豊かな樹冠と植生の奥深くにある祝祭的なセーフスペース(安全な空間)でいかに交わるかを探求している。作者の力強いイメージ群は、環境破壊、暴力、差別といった有害な要素が混在する中、ここアマゾンで弾力的に個性を表現し肯定しようとする絶え間のない青春の衝動を讃えている。新たな世代が思春期の慣習や儀式を通過する上で、作者は「どのような世界に生き、どれだけ自律性を持つのだろうか」と問いかける。112p 26x22cm ハードカバー 2022 English.
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