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No. 10446
Jean-Philippe Delhomme: Paintings
8,500円(税込9,350円)

 
ジャン=フィリップ・デロームの初のこのモノグラフには2012年から2022年にかけて制作された作品の中から175点が、約10年間アトリエを構えたニューヨーク、パリ、ロサンゼルス、パリ郊外のアスニエール、そして再びパリと彼がこの時期に活動したさまざまなスタジオや場所に基づいて分類して収録されている。1980年代末、絵画全般とりわけ具象的な作品が芸術の世界では不十分と思われた頃、デロームは印刷出版物に注目した。新聞、雑誌、ポスターは彼にとってより生き生きとしたメディアであり、ソングライターが自分の曲をラジオで流すように、社会に参加するための積極的な方法として魅力的だった。「自分の名前を世界中に知らせには最適のメディアだった。あるいは80年代にニューヨークで電車を描いたグラフィティ・アーティストのインタビュー記事で読んだ言葉を借りれば、『自分の名前をあらゆるところへ持って行きたかったんだ』」 1990年代のニューヨークでは、アンディ・ウォーホルやジャン=ミシェル・バスキアと同じ界隈で活躍した詩人、作家、批評家のグレン・オブライエンのテキストを使った一連のグワッシュ作品を制作し、高級百貨店バーニーズの広告キャンペーンに起用された。デローム自身、フランスで出版された何冊かの本や小説の作者であり、フランス国内外の雑誌に定期的に寄稿し、ウィットと社会批評を組み合わせた独自のコラムを執筆し、イラストを描いている。これらの探求と並行して、彼は絵を描くことをやめず、たいていは風景や友人や家族を題材にしてきた。ニューヨークに滞在した2009年、彼はより絵画に集中するようになり、最終的にはブッシュウィックのスタジオで絵画制作に没頭した。そこでは、マンハッタンのスカイラインを一望することができ、昼夜を問わず無尽蔵に題材を得ることができたし、友人や家族に肖像画のポーズをとってもらったりもした。とりわけ物語的な具象表現によってアートの世界で絵画が再びその本領を発揮しつつある時代に、デロームは物語性を排除し、むしろいかなる様式化も排除した存在や物体の単なる存在を描く。(publisher's description)304p 27x21cm 175photoハードカバー 2023

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