[N°00 Mikiko Hara 原美樹子]
ノーファインダーで日常やストリートのスナップを撮る写真家、原美樹子の小さな世
界に接近する写真集。出版レーベル<Medeia2.0>の5冊目にして「N°00」と銘打っ
て出版された。地元の道端に咲く花、最寄りの電車、ダイニングテーブルに刺す光。
雪が降った日。そして家族。当たり前に見える風景が、本当は当たり前ではないこ
と。社会に蔓延る問題を考える前に、私たちがいつ、いかなる時も守りたかったも
の。誰もの心の中にある「せかいの基礎」に思いを込めて。
[N°01 Zied Ben Romdhane ジエド・ベン・ロムダン]]
チュニジア出身の写真家、ジエド・ベン・ロムダンの作品集。写真家の故郷に焦点を当てたこのプロジェクトは、チュニジア革命後の現地の若者のメンタルについてフォーカスしている。著しい変化と共に経済的・社会的危機が相次いでいたチュニジア人の、新しいアイデンティティがどのように形成されていくのか、作品で解釈を試みる。異なる質感の数種の本文紙を用い図版を貼り込むなどした手のかかった作りの1冊。
[N°02 Stefano De Luigi ステファノ・デ・ルイージ]
ドイツ生まれのイタリア人写真家ステファノ・デ・ルイジの作品集。ステファノは世界中の視覚障害者が置かれている現状を率直に記録していく中で、彼らの持つ独自の「世界」や「感情」に取り憑かれ、それを写真家という自らの職業と同期させている。異なるサイズと紙質のページから構成された凝った作りの一冊。
[N°03 Osamu Kanemura 金村修]
スクラップアンドビルドを繰り返し、人口が集中する日本の過密都市・東京を長年撮り続けている写真家、金村修の写真集。意図的に線数を減らした写真や折り込みページを含めることで、鑑賞者側により能動的な意識の変化を求める造本設計となっている。
[N°04 Hiroko Komatsu 小松浩子]
出版レーベル < Mēdeia2.0 > の第4号として出版された写真家、小松浩子の作品集。写真が持つ物質性を重視したインスタレーション作品を展開する彼女は、連続する写真を通して「死」という概念的なテーマを取り上げる。廃墟や捨てられた道具たち、放置された建材。そして穏やかに吹く風。「誕生には希望が、死には静寂が伴い美しくすらあるが、誕生と死の間には荒廃があらわれる。」(本文より)人間に忘れられたまま静かに延命する物質たちは、写真という媒体のなかでゆるやかに「死」へ向かい始める。
[N°05 Terri Weifenbach テリ・ワイフェンバッハ]
出版レーベル<Medeia2.0>によるテリ・ワイフェンバッハの300部限定写真集。テリ・ワイフェンバッハが写す自然風景は、ピンボケとシャープな部分が混在し、それはまるで自然そのものが常に揺らぎ移ろいでいる姿を表している。色づく草花、太陽の光、熟す果実。そして大空を跨ぐ鳥たちは、彼女の写真において我々と自然の世界の仲介人である。彼らの振る舞いによって私たちは本当の意味で自然を理解できるのだ。普段は聞こえない鳥たちの声に耳を澄ませたい。日常が日常でなくならないように。我々が、自然の美しさを忘れないように。
各300部限定 27x18cm ソフトカバー
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