現代アフリカ系アメリカ人アーティスト、ミカリーン・トーマスは、絵画、コラージュ、版画から写真、映像、没入型インスタレーションに至るまで、幅広く力強い作品群を生み出してきた。本書と、それに基づいたブロード美術館での展覧会は、フェミニスト作家ベル・フックスの重要な著作と同じタイトルを持つ。そこでは、愛は癒しに根ざした能動的なプロセスであり、支配から解放、そして共同の自由へと向かう道を切り開くものとして語られている。トーマスは、大衆文化やマスメディアを深く掘り下げることで、黒人女性が「見られ、理解される」ことを力強く訴える。同時に、観る者に対しても、フックスの言う「愛の実践者」となることを求めている。19世紀の絵画からポップカルチャーまで、さまざまな影響を受けながら、トーマスは女性性に関する複雑で力強いビジョンを提示し、美やセクシュアリティ、セレブリティ、政治といった既存の概念を覆していく。この出版物は、現代アートにおけるトーマスの重要性と影響力を改めて証明するもので、作品はテーマ別に章立てされて紹介されている。また、本書にはレイチェル・トーマスによるアーティストへのインタビューが収録されており、さらにビバリー・ガイ=シェフタル、ダーネル・L・ムーア、クラウディア・ランキン、エド・シャッド、ルネ・ムサイ、クリスティン・Y・キムによるエッセイも掲載。トーマスの独自の視覚言語について、世代を超えた女性のエンパワーメント、自伝的要素、記憶、そしてブラック・フェミニズム理論の核心をテーマに論じている。これらのエッセイは、トーマスがいかにして美術史を読み替え、安らぎや休息、余暇という概念を奪い返しているかを探っている。彼女にとって、「くつろぎ」はラディカルな行為であり、「主体性を手にしたときに初めて可能になること」を示している。(publisher's description)224p 23×29cm ハードカバー 2024 English
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