シカゴのニューバウハウスの形式的アプローチと日本の美意識の真髄を融合させた、石元泰博(1921-2012)の象徴的なシリーズを紹介する写真集。このモノグラフによって、生前はほとんど作品を発表しなかった写真家の作品を再発見することができる。その特異なヴィジョンと、時に抽象にまで踏み込んだモチーフの作品によって、石本は美術界のキーパーソンとなり、1960年代の日本の写真シーンを震撼させた。石元泰博フォトセンターとの緊密な共同作業により企画された本書は、パリのLe BALで開催される同名の展覧会に付随するもので、キュレーションはディアンヌ・デュフールとアーカイブス館長の朝倉芽生が担当した。同業者からアウトサイダーと見なされていた石元は、当時の日本の写真シーンに形式主義的な視点を持ち込んだ。街角の風景、ハロウィーンの仮装をした子供たちのポートレート、看板、労働者階級が住む地域のビルのファサードなど、彼の写真はフレーミングの巧みさと、テクスチャーやモチーフに対する繊細な感覚を物語っている。4つの折りこみや観音開きのページで、写真家の代表的なシリーズを掲載しており、その中には、海水浴客の足が組み合わさりグラフィックで無限の構図を生み出す『シカゴ、ビーチ』シリーズや、石本の最も象徴的なシリーズのひとつである『京都、桂』シリーズが含まれ、日本の別荘の細部(流線型の構造、庭園、石畳の道)をとらえている。彼の作品の最初の数十年に焦点を当てたこの本には、ディアンヌ・デュフールによる序文と、彼が関係するさまざまな領域における芸術家の影響を調査する3つのテキストからなる批評が含まれている。(publisher's description) 216p 29x22cm 163photo ハードカバー 2024 English
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