写真家ケリ・コーネルによる革新的な新作であり、テキストとイメージを融合させながら、21世紀における写真、ジェンダー、ポートレートの在り方に重要な問いを投げかける。このプロジェクトは、写真家ケリ・コーネルがエドワード・ウェストンのパートナーであり、モデルであり、共同制作者でもあった作家チャリス・ウィルソンに取り憑かれたような執着を抱いたことから始まっている。コーネルはウィルソンとウェストンが残した共同のレガシーに焦点を当て、自身のパートナーであるベッツィ・オドムとともに、二人が80年以上前にともに写真を撮影した土地を訪れている。
ウィルソンは当時の旅の記録、そして自分とウェストンの写真に対する思索を精緻に書き残している。コーネルはウィルソンの痕跡を追うことで、自らの物語を紡いでいく。その過程で彼女は、ウィルソンとの間にある種の共鳴を感じ取り、さらには意外にもウェストンに対しても親近感を覚えるようになる。彼女自身の人生、アーティストとしての苦悩、そして変化しつつもいまだに欲望とインスピレーションの本質や、アーティストと風景の関係といった根深い問題に囚われた文化的状況の中を進んでいくなかで、それが明らかになっていく。
物語とイメージが複雑に絡み合ったこの作品は、よく知られた写真群に新たな命を吹き込み、その意味を再構築すると同時に、コーネルによるまったく新しく、魅惑的な作品群を提示している。本作は、彼女にとって初めてテキストとイメージを融合させたヴィジュアル・リサーチとストーリーテリングの試みでもある。(publisher's description) 280p 23x20cm 107photos 2024 ハードカバー English
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