スイスの写真家ルーカス・ホフマンによる主要シリーズ《Strassenbilder（街の肖像）》は、従来のストリートフォトグラフィとは逆のアプローチを取っている。ビューカメラを用い、被写体にできる限り接近することで、正確な構図にこだわらず、瞬間的な姿勢や身体の断片、仕草を捉えている。時には直接的で硬質な光に照らされ、肌や髪、衣服の質感が際立ち、フレームの外まで広がるかのように表現される。複雑な構図は、写真というメディアが持つ本質的な「時間性」に疑問を投げかける。この大判写真集では、500点以上に及ぶホフマンの作品群から厳選された鮮烈なイメージを収録し、今回初めて出版される。アルバム形式の装丁は、カメラの大判ネガを想起させ、シリーズを通して鑑賞者に圧倒的な感覚をもたらす。さらに本書には、美術史家アンヌ・ベルトランによるエッセイが添えられ、ルーカス・ホフマンの作品が持つ多様な視点を明らかにし、現代写真史の文脈に位置づけている。(publisher's description) 80p 34x25cm ハードカバー 2023 Eng/Fre/Ger
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