挑発的で反逆的なデザインアプローチによって、リック・オウエンスは1994年のブランド創設以来、ファッション界を変革してきた。本書は、彼の約30年にわたる独自の世界観の進化を記録した、初の本格的な批評的モノグラフ。オウエンスはいまなお、最も大胆で影響力のあるファッションデザイナーの一人として知られている。「グランジとグラマーの融合」とも評される彼の美学は、世界中に熱狂的な支持者を生み出してきた。彼の作品では、優雅さと荒々しさが共存し、構造の変化と動きへの執着が形となる。透けるように軽やかなフォルムと、不透明で鋭利なラインがせめぎ合う造形感覚は、常に新しく時に異質な素材への強烈な探究心によって支えられている。2025年夏、パリのパレ・ガリエラで開催される初の包括的回顧展にあわせて刊行される本書は、長年のファンにも初めてオウエンスの世界に触れる人にも強烈な体験を約束する。彼は19世紀の壮麗な宮殿を再構築し、作品群を収めるための仮設インスタレーションを設置する予定だ。本書は、その展示構想と展示物の両面から構成され、視覚的な叙事を挟むように収められたキュレーション論考が、オウエンスの創作に通底する学際的かつ建築的なアプローチを解き明かしている。(publisher's description) 200p 30x21cm ハードカバー English
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