『EQUIVALENT』は、笹岡が写真家としての活動の最初期から撮影している「風景」のシリーズによって構成されている。撮影地は、辺戸岬、屋久島、久万高原、下北半島、納沙布岬など現在も辺境・秘境と呼ばれているような場所がほとんどである。「釣り人の後を追えば、必ずどこかの磯に出られるものだ」と語るように、笹岡は日本各地の海岸線や稜線を丹念に歩き辿りながら撮影してきた。この体力勝負のような撮影行為は、けっして秘境というユートピアを探す旅ではない。すでに写真イメージによって増幅された世界に生きる私たちにとって、誰も見たことがない場所やはじめて見るような場所が、どこにもないことは作者も十分知っている。作者がこのシリーズに賭けたものは、「PARK CITY」がそうであったように、なによりもまず写真に撮ってそれを見ることが「新しい体験」になるという、忍耐を要する確認にほかならない。無数の写真イメージの集積がすでに私たちの世界観を成しているのだとすれば、この『EQUIVALENT』は、笹岡啓子の写によって生み出された新しい「秘境」なのだ。(pr) 600限定。42p 16x18cm 19photo 2010 Japanese
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