1942年、イギリス生まれ。ロンドンで映画やデザイン、写真を履修後アメリカへ渡り、70年代から『GQ』『ヴォーグ』などで活躍するようになった。ファッションや静物など被写体を問わず、その写真には映像やデザインセンスの援用が見て取れる。ライティングなどの繊細な技術に支えられたグラフィックな楽しさに溢れ、シャネル、リーバイス、GAPなどの広告やCDジャケットの傑作を数多く生み出した。商業写真での成功のみならず、多数のCFも監督。彼独特の深みのあるモノクローム写真の美意識は、多くのセレブリティも参加した写真集『サイクロップス』('94年)で結実し、アーティストとしての評価が高まった。英国王室の公式写真を手がけたこともある。(金子義則)