金山貴宏: While Leaves Are Falling... (表紙A)
写真家金山貴宏は、離婚した母、祖母、 2人のおばの4人の女性に育てられた。金山が20歳になってまもなく、その母は統合失調症と診断される。1999年春、4人の女性の長である祖母が亡くなった。祖母の死後、それまで撮影することがなかった家族の写真を、金山貴宏は撮り始める。それらの写真のほとんどは、アメリカから日本に里帰りするたびに母と2人のおば、犬のケリーと共に旅行した際に撮られたものだ。旅行先はほぼ毎年同じで、祖母を含む家族全員で唯一来たことがある箱根や日光、福島、京都など、母とおばが若い頃から行きたかった場所が多い。
「母」と「記憶」の存在をめぐる旅──、
「老い」と「時間」をめぐる旅──、
そしてかけがえのない家族旅行──。
「これらの写真は、過去と現在の時間の往還を実現させてくれる大切な乗り物であると同時に、過去と変わりゆく現実に向き合うための試みでもある。」(金山貴宏)
そう作家が語るように、写真という乗り物もまた過去や現在の時間を往還しながら旅をする。
家族旅行の途で撮影された金山の写真が、美しく、複雑に、記憶と時間と関係性の旅を続ける先に、母は狂おしく存在する。130p 31x22cm ハードカバー 2017 English/Japanese
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