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No. 8038
笠原美智子: ジェンダー写真論1991-2017
2,700円(税込2,970円)

 
東京都写真美術館の学芸員としてジェンダーの視点から写真、現代アートと社会の関わりを問い続けたパイオニアである著者の、1991〜2017年にかけてのテキストを豊富な図版と共に収録。ジェンダーの歴史を追いながら、ダイアン・アーバス、ロバート・メイプルソープ、シンディ・シャーマン、トリン・T・ミンハ、石内都、森栄喜、やなぎみわ、鴻池朋子他、女性やLGBTのアーティストたちが社会で何を感じ、作品として昇華したかを社会学的視点と美術評論を融合した明晰な文章で解き明かす。432p 四六判 ソフトカバー 2018 Japanese

「女性ヌードの身体を被写体にして自らの性的幻想を女性の美や表象と嘯く異性愛男性写真家や、1990年代の初めに出現した女性作家たちを「女の子写真」と呼んで恥じない、差別的でミソジニィックな視線。学芸員のわたしは続けざまにジェンダーの視点からの展覧会を企画・実施したが、この頃のわたしを突き動かしていたのはこうした状況への怒りだったと思う。」

CONTENTS
【世界篇】 民族とセクシュアリティ
セルフ・ポートレイトで規制の女性イメージを解体する / ダイアン・アーーバス小論/“ヌード写真”から身体を解放せよ/エイズをめぐる表現/人種、階級とジェンダー/アナ・メンディエタが示した多文化アメリカの可能性/インドの変化し続ける写真家、ダヤニータ・シン
【日本篇】 戦後と高度経済成長とジェンダー
石内都に見る戦後日本の「記憶」/日本現代美術における女による女のセクシュアリティ再考/やなぎみわ作品にみる現代日本女性の意識/わたしたちの身体はまだ“戦場”のままか/森栄喜の拡大家族/「失われた 20 年」と女性写 真家の表現/囚われの荒木

笠原美智子:1957年長野県生まれ。83年明治学院大学社会学部社会学科卒業。87年シカゴ・コロンビア大学大学院修士課程修了(写真専攻)。東京都写真美術館、東京都現代美術館にて学芸員を務め、日本で初めてのフェミニズムの視点からの企画展「私という未知へ向かって 現代女性セルフ・ポートレイト」展(91年)を皮切りに、ジェンダーの 視点からの企画展示を多数企画。著書に『ヌードのポリティクス 女性写真家の仕事』(筑摩書房、98年)、『写真、時代に抗するもの』(青弓社、02年)他。 [簡易説明文] ジェンダーの歴史を追いながら、ダイアン・アーバス、ロバート・メイプルソープ、シンディ・シャーマン、トリン・T・ミンハ、石内都、森栄喜、やなぎみわ、鴻池朋子他、女性やLGBTのアーティストたちが社会で何を感じ、作品として昇華したか。東京都写真美術館学芸員、笠原美智子が社会学的視点と美術評論を融合した明晰な文章で解き明かす。

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