「私がナイアガラの滝へ行った理由は、新婚旅行客や飛び降り自殺志願者のそれと同じようなものだ。容赦なく叩きつける滝の轟音が激しい感情を求めている。」−アレック・ソス
二年間に渡り滝のアメリカ側とカナダ側双方から8x10の大判カメラで撮影した写真には、新婚夫婦や全裸の恋人たち、モーテルの駐車場、質屋で売られている結婚指輪などが収められており、どれも緻密に組み立てられ細かなディテールまでもが美しく写る。また、全編を通じてそこかしこに挿入されているラブレターは被写体となった人々が書いたものだが、十代の片思い、職場恋愛、失恋、自殺などそれぞれのエピソードが綴られているのを読み取ることができる。アイルランド人作家のオスカー・ワイルドは、ナイアガラの滝そのものについてこう記していた。「巨大なこの滝の眺めは、アメリカの結婚生活において、最大とは言わないまでも最初に味わう失望 − がっかりする出来事の一つであるに違いない。」本作において我々は、情熱と失意のどちらも感じとるだろう。アレック・ソスは現代における愛を卓越した表現力で描写しており、余響となって残る。(publisher's description) ポスター付 First Edition, Second Printing 104p 32x28cm ハードカバー 2018 English.
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