毎号ひとりのクリエーターにじっくりとインタビューを行うベルリン発カルチャー・マガジン「mono.kultur」。31号目となる今号 は、ベルギー、ゲント在住のペインター、ミヒャエル・ボレマンス。
日本では2011年の横浜トリエンナーレや2008年ギャラリー小柳の展示などで注目を集めた。30歳を過ぎてから絵画を始め、各国での個展開催、ベルギー王妃からロイヤルパレス用にコミッ ションを受けるなど、瞬く間にスターとなった彼。制作時は必ずスーツを着て髪型を整えた上でキャンバスに向かい、絵の具が服 につくと着替える…。そんな、型破りでナルシシスティックな完璧主義者。 真っ赤なジャケットを着た少年は、穏やかな表情で自分の指をナイフで切り落とす。どこか沈んだ様子で背を向ける少女は、よく 見るとロクロの様な回転台に乗せられている。鍋の蓋を顔にのせて横たわり何かを待つ若い女性…。
この世界の残酷さを可視化してそれに向き合うため絵画制作を行うというボレマンスの寡黙な作品たち。ベラスケスを師と仰ぐ彼のイメージは、バロック的 な甘美さを湛えつつも、ふとした弾みで崩れてしまいそうな危うさも併せ持つ。その静かな不穏はデヴィッド・リンチの映像作品を はじめ、フランシス・ベーコンやバルトゥスの絵画世界などをも想起させ、見るものの想像力を強くかき立る。 表・裏表紙に代表作のサムネイルが羅列され、中ページでそれぞれのディティールを見せるという凝った紙面構成で、作品とその ディティールをずっと眺めているだけでも楽しい号。 一部日本語訳付き(差し込み 4 ページ) 48p 20x15cm ソフトカバー 2013 English
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