国内外の美術館やギャラリーでの展示の他、同世代のファッションブランドPUGMENTやプログラマーのタカダユウキとのコラボレーション、dunhill 2020SSのコレクションピース、LOUIS VUITTONの2019AW キャンペーンイメージ、メゾン大阪御堂筋のウインドウディスプレイなど、近年、自身の活動領域を広げる小林健太の新作。前作『Everything_1』より4年ぶりのシリーズ続編となる。小林の作品の特徴は自身で撮影した写真に大胆なデジタル編集を施すことにあり、その感性によって編まれたイメージは、写像が溶解した、ピクセルデータによる光子の絵となる。今作の主な被写体は東京をはじめとした都市とそこに生きる同世代の人々である。小林はそれらの光景を、身体、テクノロジー、歴史など、彼の経験と学習に基づいた様々な事象との関係の中で捉え、現代文明の輪郭を縁取り、同時代のアイコンともいえるイメージを獲得している。小林の「真を写すとは何か」という写真についての問いは、像の具象/抽象、ストレート/拡張といった枠組みを超えて発せらる。
印刷過程では前作同様、オフセット印刷でありながらRGBに近い広域な発色が可能となる「カレイドインキ Kaleido®」を採用し小林作品の鮮やな色彩を再現。製本も前作を踏襲し一本のゴム紐によってページが着脱可能になっており、シリーズを合わせてバインドすることで一冊の本に仕立てることができる。
500部 80p 21x30cm ソフトカバー 2020
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