イギリス人フォトグラファー、デイヴィッド・スペロの作品集。我々は、この地球でどう生きて行くべきなのか?我々が健康や生計を左右されるような環境に耐えて生きていることは果たして充実していると言えるのだろうか?ますます物的消費に時間を費やすようになりつつあるこの世界で、無制限に自然を切り開いても良いという権利意識に突き動かされ、先の疑問はより深刻なものとなっている。本作は、先述した問題やジレンマに取り組むべく、イギリス国内で地に触れながら負荷が少ない生き方を追求し、自分たちの手で家を建てひっそりと暮らす少数のコミュニティや個人を記録した写真集である。2004年から2015年の間に撮影されたこのシリーズは、独自の住居やインフラ設備、コミュニティの人々の様子を通し、その展開や進化、発展の様子を写し取っている。そこに住む人々によって記された紹介文とともに、歴史的かつ現代に至るまで直面する問題に触れた文章が作家によって著されている。同時に本書は、世の中の主流としてあることへ意義を唱え、かつ未来へ向けた別の生き方を提案し、我々の創造性を刺激するような生き方を見せている。カバーを外すと現れるドローイングは、イギリス内の小さなコミュニティにユルト(円形型移動テント)を設置し生活を営むエジプト人アーティスト、ギル・バロンによる作品。 256p 24x29cm ハードカバー 2017 English.
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