自ら釣り上げた魚を顕微鏡やレンズを用いて撮影することから生み出された宇宙空間をも思わせる美しい色彩の抽象的イメージ。168p+冊子 27x22cm ハードカバー 2021 English
1匹の魚が果てしない広さの宇宙を含んでいる可能性があり、その体内の旅がどれほど素晴らしいかということに気づき始めたのは2017年のことでした。そこで私はそのような遠征に着手するために必要なあらゆることをリサーチし始めました。 2020年1月までに、私は作業台を組み立て、顕微鏡、カメラ、光学機器、照明、冷蔵庫を手に入れました。しかし気持ちの上では万全からは程遠かったのです。私はこの未知の航海に着手する勇気、時間、エネルギー、精神力に欠けていました。
2月になるころには世界的なパンデミックが露呈し想像を絶する状況に陥りました。非常に多くの人々が影響を受け、病になり命を奪われ、時はこれまでにない方法で経過していきました。
すべての動きが制限されたこの時間の空白は、どういうわけか私が内面的に魚の旅を始めるプラットフォームを最終的に示してくれました。私は未知の期間を探検する準備ができましたが、もちろんまず第一に魚を捕まえる必要がありました。釣りに本当に熟練していなかったため、合計9回の旅行と30時間かかりました。
2020年4月10日15時30分ごろ、寝袋とインスタントラーメンを持って、子供たちと私は平らな岩と草と低木が海に面した場所に到着しました。この時点では魚を捕えることはまずないと思い込んでいたので、釣りざおを介して手に衝撃が送られ、波のない水に銀の水しぶきが現れたのは突然のショックでした。娘のエイダは「お父さん網をとって!」と叫びました。彼女は、魚を釣り上げるために次に何をする必要があるか思い出せなくてちょっとパニックになっている私の顔を見ました。
次の日から魚の腐敗が始まることから時間に追わる旅になると知り、私は最終的に10週間かかることになる旅を始めました。途中で遭遇することやこの作品の制作中にどれほど気分が悪くなるかについて何も準備できませんでした。
(スティーブン・ギル)
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