スウェーデン人フォトグラファー、ゲリー・ヨハンソン(Gerry Johansson)の作品集。その細やかでさりげない写真において、時折登場する車や寂しい人影が人々の生活をほのめかしているが、アメリカの小さな町の簡素な建築にも目を惹きつけられる。本作において作者は風景を超えた部分に言及し、ミシガン州の自動車産業の衰退の影響が作りだした小宇宙を写真で捉えている。スウェーデン人らしいメランコリー(憂鬱)を通して見つめた風景には、1970年代の「ニュー・トポグラフィクス」が写した世界が反響している。本書は18年間に及ぶプロジェクトの最終章であり、1993 / 1994 / 1996年と3度アメリカを訪れ、幾つもの小さな町を巡って撮影を続けた。本作は1998年に一度『AMERIKA』というタイトルで出版されている。続いて祖国で撮った写真のコレクション『SVERIGE』を2005年に発表。この作品への批判に応じてヨハンソンはテーマを狭め、スウェーデンのある街のポートレイトとして制作した『KVIDINGE』を2007年に出版。2009年には『ULAN BATOR』、そしてプロジェクトの締めくくりとして2010年にアメリカを再訪しミシガン州ポンティアックへ向かった。本作『PONTIAC』はこのシリーズがベースとなっており、2011年に刊行された『DEUTSCHLAND』(MACK刊)をシリーズ最終巻としてアメリカからスウェーデン、ドイツ、モンゴルまで至った旅を終えた。限定1000部。160p 25x18cm ハードカバー 2011 English
掲載のイメージや情報は発売前のリリース情報に基づいて制作する場合があり現物と異なる際は現物を優先させて頂きます。
こちらはShelfのオンラインストアのページです。実店舗の在庫、扱い商品については店舗へ直接お問い合わせください。