女性アーティストたちは、抵抗の道具として写真をどのように使ってきたのか。写真、フェミニズム、公民権、先住民の主権、そして同性愛解放運動とのつながりを探るニューヨーク近代美術館での展覧会のカタログ。
フランシス・ベンジャミン・ジョンストンによる米国の人種隔離教育を撮影した世紀末の写真から、チェメフエヴィ族のアーティスト、カーラ・ロメロによる先住民族の芸術形態を祝う現代のポートレートまで、100年以上にわたる写真の歴史のなかで本書の作品は多岐にわたっている。『Our Selves』というタイトルが示す通り本書は女性アーティストの創造的かつ政治的な代理権を肯定する。MoMA写真部門のキュレーター、ロクサーナ・マルコチによる評論は「フェミニスト絵画とは何か」を問いかけ、クロード・カーン、ティナ・モドッティ、キャリー・メイ・ウィームズ、キャサリン・オピーらの作品を通して美術史上の規範を再考する。新進気鋭の研究者による12本のエッセイは、アイデンティティとジェンダー、教育システムと権力の関係、女性アーティストが女性らしさについて私たちが受け入れてきた考えをどのように再構築してきたか、といったテーマを探求する。アメリカのコレクター、ヘレン・コーンブラムがMoMAに寄贈した写真コレクションから構成された展覧会のカタログとして出版された本書には100枚以上のカラーおよびモノクロの写真が掲載され、我々の文化的想像力の片隅に追いやられがちな人物像についての重要な洞察に貢献する。152p 27x24cm 120photo ハードカバー 2022 English
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