写真家、森山大道が1972年に創刊しその後まもなく休刊するも、2006年に復刊した私家版写真誌『記録』の1号から30号までをまとめた写真集。
森山大道は、初期の世代の日本の写真家、特に東松照明の作品や、ウィリアム・クラインのニューヨークに関する独創的な写真集に触発され、60年代初頭に写真家になるために大阪から東京に移り住み写真家になった。彼は社会が大きく揺れ動いていた時代に、東京の刺激的で強烈な風土に完璧に対応した激しく新しい写真スタイルの代表的存在となった。彼の白黒写真は、激しいコントラストと、断片的で傷さえあるフレームによって特徴付けられ、彼の名人芸ともいえるプリントが隠されていた。1972年6月から1973年7月にかけて、彼は自身の雑誌『記録』を発行した。それは発展するにつれて彼の仕事の日記的なジャーナルになった。 10年前、彼は『記録』の刊行を再開することができ、その範囲は徐々に広がっていった。現在までに彼は30号を発行し、その中にはカラーも含まれている。 『記録』の単行本化によって、30号すべての作品が、雑誌に掲載された森山自身のテキストによって区切られたひとつのシークエンスに編集されることになった。森山の独特の日本的なスタイルは、彼のルーツである東京に結びついたものだと思われてきた。しかしこの10年間は、休むことなく世界を旅し続けた森山が、独自のビジョンを大阪の路地や北海道の風景はもちろんのこと、北欧、南フランス、フィレンツェ、ロンドン、バルセロナ、台北、香港、ニュー
ヨーク、ロサンゼルスの都市に適用できたことを示している。本書はアフガニスタンの写真で締めくくられる。（publisher's description）424p 30x22cm 2017 English
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