撮影した都市風景やポートレートをデジタル編集によって変容させた作品を制作する小林健太が2022年夏の展覧会にで発表した作品群。これまで『EVERYTHING』シリーズで発表してきた写真の中からポートレイトを中心に選ばれている。
過去について、小林は記憶を振り返る際の角度や質によって常に変形し続けるフレームのようなものと語っている。写真は常に過去の時間を写したものだが、そこに画像編集を施し展示レイアウトを決定していくことはその時点での変化のバリエーションであり、現在の自身にふさわしい表現の探求でもある。また、これらの作品群は自身の20代への餞別のようなものであり、二度と再演されることのない舞台への名残惜しさであるとも語る。
本書ではそのような過去から現在へとつながる時間の積み重ねを、小林の制作過程において欠かすことができないPHOTOSHOPのレイヤー機能を援用し、ページをめくるごとに写真の層が重なっていくレイアウトで表現。それぞれの時間が結びつき一様ではないイメージが立ち上がる在り方を、本という形式の中で試みている。92p 30x21cm ソフトカバー 2022
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