世界的ドキュメンタリー写真家セバスチャン・サルガドが、現代社会の発展がもたらす破壊が進行する中で昔と変わることない自然と人々を記録したGENESISプロジェクト。ガラパゴス、南極、大西洋、ブラジルアマゾン、アフリカ、アラスカ、グランドキャニオンなど8年を費やし30回以上の旅の中で撮影された心に残るモノクロ写真から厳選した作品で構成するポケットサイズ版。192p 19x14cm ハードカバー 2023 English
1970年、26歳のセバスチャン・サルガドはある日偶然に初めてカメラを手にした。ファインダーを覗いたとき、彼は突然、人生が意味をなすという啓示を受けた。その日から、写真家として生計を立てるには何年もかかるものの、カメラは彼の世界との対話の道具となった。「白黒写真を好んでいた」サルガドはキャリアの初期よりカラー写真をほとんど撮らず、その後は完全にカラーをやめてしまった。
ブラジルの農場で育ったサルガドは、自然に対する深い愛と尊敬の念を持ち、しばしば破壊的な社会経済的状況によって影響を受ける人間のあり方に特に敏感であった。サルガドは、その高い評価を受けているキャリアの中で数多くの作品を制作しているが、中でも3つの長期的なプロジェクトが際立っている。世界中で失われつつある肉体労働者の生活を記録した『Workers』 (1993年)、飢餓、自然災害、環境破壊、人口動態の圧力による大量移住に捧げる『Migrations』(2000年)。そしてこの『GENESIS』は、山、砂漠、海、動物、人々、現代社会の刻印を免れた、まだ手つかずの地球の大地と生命を再発見する8年間の大規模な探検から生まれた作品である。「地球の約46%は創世記のままだ」とサルガドは言う。「私たちは存在するものを守らなければならない」。GENESISプロジェクトは、サルガド夫妻のInstituto Terraとともに、地球の美しさを示し、地球が受けたダメージを回復し、未来のために保護することに専念する。
サルガドは、徒歩、軽飛行機、船舶、カヌー、気球など30回以上の旅を重ね、極寒・酷暑、時には危険な状況下で、自然、動物、先住民の息を呑むような美しさを表現した写真集を作り上げた。GENESISは何を発見するのだろうか。ガラパゴスの動物たち、火山、南極や南大西洋のペンギン、アシカ、カワウ、クジラ、ブラジルのワニやジャガー、アフリカのライオン、ヒョウ、ゾウ、アマゾンジャングルの奥深くで孤立するゾエ族、西パプアの石器時代のコロワイの人々、スーダンでのディンカ族の牧畜民の遊動、そして、ネネト族の遊牧民とその子孫たち。北極圏のネネト族とトナカイの群れ、スマトラ島西部のメンタワイ族のジャングルコミュニティー、南極の氷山、中央アフリカとカムチャッカ半島の火山、サハラの砂漠、アマゾンのネグロ川とジュルア川、グランドキャニオンの渓谷、アラスカの氷河.....そしてその先にあるもの。この作品の制作に多くの時間とエネルギー、そして情熱を注いだサルガドはGENESISを「地球へのラブレター」と呼んでいる。(publisher's description)
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