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No. 10274
Josef Koudelka: Theatre
9,950円(税込10,945円)

 
ジョセフ・クーデルカの1960年代の舞台写真を収録した作品集。若い頃は演劇に特に興味がなかったクーデルカであるが、1950年代後半にモラヴィアの村からプラハに到着したとき、彼の興味は飛行機、民族音楽、写真であり、アマチュアとして趣味で写真を撮っていた。 クーデルカは間もなく本職で航空エンジニアとして働く傍ら、雑誌『ディバドロ』(劇場)の編集部で写真家を探していた同級生の叔父に出会い、劇場写真家となった。1960年代のプラハの劇場は、ソ連時代のチェコスロバキアでは比較的表現の自由が保たれていた数少ない場所であった。 後にチェコ・スロバキア連邦共和国大統領となる劇作家兼エッセイストのヴァーツラフ・ハヴェル(1989-1992)は、特に「欄干劇場(Divadlo na zábradli)」で活躍した。 ヤン・グロスマンなどの監督がアルフレッド・ジャリーの『ウブ・ロワ』(1964)、サミュエル・ベケットの『ゴドーを待ちながら』、ジャン・ジロドゥーの『間奏曲』を解釈した不条理劇場の上演で知られる。 プラハの春(1968)の後、これらの劇場は閉鎖を余儀なくされ、製作者たちは抵抗し、国外に出る者もいた。クーデルカの当時の舞台写真と、世界の演劇への反映として彼のイメージを構想するその後の方法との間には、豊かな相関関係がある。彼のイメージの実践のあらゆる原点を、1960年代のプラハでの彼の初期の仕事から見つけることができる。グラフィック構成への注意、動きのある人々の間の狭い空間、難しい照明の状況での作業、そして同じモチーフ、同じジェスチャー、同じ儀式に何度も繰り返し戻ることへの執着。彼がジプシーの生活を記録したのも1960年代であった。 長期にわたって並行して制作されたこの2つのシリーズには、多くのつながりがある。本書には、2つの主要な劇場「欄干劇場(Divadlo na zábradli)」と「門の裏の劇場(Divadlo za branou)」での重要な作品の写真と、『ディヴァドロ』(劇場)の表紙用に作成されたイメージを含む、写真家によって新たに編集された58枚の写真を収録。本書のデザインは、当時のプラハ演劇界の主要なグラフィックデザイナー兼舞台美術家であったリボル・ファーラ(1925-1988)の作品からインスピレーションを得たものである。リボル・ファーラは、写真史家でキュレーターであり、クーデルカのキャリアの初期の展覧会に携わった人物アンナ・ファーロヴァの夫である。 タイポグラフィーは、ソ連の検閲によって禁止された秘密著作物「サミズダート」を想起させる当時の古いタイプライターから作成された。96p 25x21cm ソフトカバー 2021 Eng/Fre

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