イギリス人写真家、リチャード・ビリンガムの作品集。1996年にスイスの出版社SCALOにより初版が刊行され、大きな賞賛を得た同名作品集の新版。本書は20世紀初頭における最も重要な写真集の一冊であり、「ヤング・ブリティッシュ・アーティスト(YBAs)」世代の礎となった作品でもある。アルコール依存と貧困が重くのしかかり、混沌と化した作者の実家を密接に、ありのままに撮ったイメージ群で構成されており、アーティストであり作家のマイケル・コリンズと、フォトグラファーのジュリアン・ジャーマンによって編集、1990年代に制作された。本版は、この深く個人的な作品に対する作者のオリジナルのビジョンが初めて復元された一冊である。多数の未公開作品や、画家としての習練が影響を与えた独特なシークエンスへのアプローチなどを含んでおり、新時代へと向けて常に挑戦し続け、活力あふれる作品を改めて紹介する、「ディレクターズ・カット」版とも言うべき一冊である。「この本はわたしの身近な家族にまつわるものである。父のレイモンドは慢性的なアルコール依存症だ。彼は外に出るのを好まず、大抵自分で醸造した酒を飲んでいる。母のエリザベスはほとんど飲まないが、かなり煙草を吸う。ペットと装飾的なものが好きだ。2人は1970年に結婚し、すぐその後にわたしが生まれた。弟のジェイソンは11歳の時に外に預けられたが、今は再びレイとリズのもとへ戻っている。最近、彼は父親になった。レイは、ジェイソンは手に負えない、と言う。ジェイソンは、レイは笑える人だがああはなりたくない、と言う。」− Richard Billingham初版紹介文より 320p 28x21cm ハードカバー 2024 English.
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