ユルゲン・テラーは妻のドヴィレ・ドリジテとの新コラボ作品である本書で、「脚を上げる」という豊穣の神話を遊び心たっぷりに解釈している。テラー夫妻が建築現場で働く建設作業員に扮したユーモラスな2021年のシリーズ「We are building our future together」に続き、このプロジェクトは一緒に家庭を築くという2人の関係の次の段階を反映している。テラー夫妻はコモ湖畔のグランド・ホテル・ヴィラ・セルベローニで、ホテル内にある97の個性的な部屋それぞれにイメージを創り上げた。ある部屋ではドリジテの裸身が、またある部屋では刈り上げられた足や脚が不意に現れる。これらの上演されたシナリオの演劇性と曖昧さは、テラーが2004年にパリのクリヨンホテルでシャーロット・ランプリングと撮影した代表的なシリーズ「ルイ15世」を思い起こさせる。このような意識的な過去の体験の再訪はテラーの神話にしっかりと組み込まれているが、今回はセレンディピティ(偶然の一致)の雰囲気がある。4世代にわたって同じ一族が経営し、伝統に支えられてきたグランド・ホテル・ヴィラ・セルベローニには、母性と家族の絆を暗示する芸術があふれている。妊娠、赤ちゃん、コウノトリ、ケルビムの絵画や彫刻は、テラー夫妻の将来の子育てのための思いがけない幸運のお守りとなり、テラーとドリジテの信頼と創造的な結びつきを体現するこの深く個人的なイメージに艶やかな美しさを与えている(publisher's description)192p 17x23cm 184photo ソフトカバー 2023 English
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