No. 11007
森山大道 Avo Tavitian & Daido Moriyama: Los Angeles x Shinjuku
同名展覧会に合わせて出版されたこの写真集では、森山大道の継続中の「新宿、東京」シリーズと、アヴォ・タヴィシアンが過去30年間に撮影したロサンゼルスの写真が対置されている。1954年にレバノン・ベイルートで生まれたアヴォ・タヴィシアンの写真への道のりは、彼の変化する環境との深い結びつきによって特徴づけられる。1967年の中東戦争後、家族と共にアメリカ東海岸に移住した経験が、タヴィシアンにとって新しい土地での「外部者」という感覚を育み、その感覚はニュージャージーやニューヨークで過ごした思春期の時期に形成された。この外部者としての感覚は、1980年代半ばにロサンゼルスに移住してからの彼の写真家としての作品に大きな影響を与えることになる。1938年に日本・大阪で生まれた森山大道は、現代写真における重要な人物であり、都市生活の本質を捉えた強烈な白黒ストリート写真で広く称賛されている。彼はキャリアの中で東京のサブカルチャーを記録し、特に新宿という密集し動的で時に荒れた地区に魅力を感じた。彼のスタイルは、ハイコントラストで粒子の荒いテクスチャーが特徴的な、ローで瞬発的なアプローチに基づいている。彼の象徴的な作品は、アイデンティティ、記憶、そして日常の瞬間の儚さというテーマを探求している。タヴィシアンと森山は、共に日常的な対象を切り取り、35mmフィルムでその瞬間を捉えながら、メディアの予測不可能性を受け入れている。彼らの作品は、都市風景に対する深い魅力と、平凡なものに対する好奇心を反映しており、視界のなかの変化と不変のものを記録しようとしている。両者はカメラを通じて、絶え間なく変わる人間環境の中での帰属とアイデンティティの複雑さを探求している。「Los Angeles x Shinjuku」展は、石渡真弥とビャーネ・バーレによってキュレーションされ、今年後半にロサンゼルスダウンタウンに新しくオープンするナズラエリ・ショールームでの初めての展示となる。(publisher's description)76p 27x20cm 48photo ハードカバー 2024 English.
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