写真集『Blisner, Ill』『Blisner, IL』で注目を集めたアメリカ人フォトグラファー、ダニエル・シェアの写真集。
この壮大なアーティストブックは、一見単純な問いから始まった。「森をどう撮影するのか」。ダニエル・シェアは森が示唆に富む課題をもたらすと気づいた。それは森を全体として捉えるという課題、写真が我々を断片へと引き寄せようとするなか自然の中に没入する全体性を捉えることである。数年にわたり異なる土地をめぐりながら、彼は意図的に制約を課した方法で撮影を行った。望遠レンズで密森を切り取り、都市を移動する車の窓からのみ撮影するなど、まるで「木を見て森を見ず」という古い言い回しを逆転させるかのように。こうした制約は、生態系の複雑さ、社会的なもつれ合い、そしてその両方に影響を与える建築のあり方といった、表象を拒むものを際立たせた。その成果として生まれた本作は、密度によって圧倒される環境と、反復や蓄積、枠組みを通じてゆっくりと立ち現れるパターンとの緊張関係を探る。冒頭にはアメリカに暮らす人の統計的中央値を体現する女性ジェシカのポートレートが並び、やがて視線は表面、建物、木々、そして人々の集まりへと広がっていく。本書は競合する密度と拡散によって形作られる世界において、どのように主題とそれに伴う問題を見出すのかを問いかける。キャサリン・レイシーによる短編小説を収録。(publisher's description)392p 27x22cmハードカバー・クロス装 2025 English
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