No. 11340
Richard Avedon: Immortal: Portraits of Aging, 1951-2004
リチャード・アヴェドンは半世紀以上にわたり、人々の顔に刻まれる「老い」の表情を追い続けた。初期のハーパース・バザー誌やヴォーグ誌での仕事から、21世紀に至るまで、アヴェドンは肖像写真における「被写体を美しく見せる」という暗黙のルールを果敢に破り続けた。彼が「老いの雪崩（avalanche of age）」と呼んだ不可逆な変化を強調し、誰もが避けられない老化という現象を視覚的に劇化させた。
本書は、トロント・メトロポリタン大学のイメージ・センターおよびモントリオール美術館で開催された画期的な展覧会にあわせて刊行された初の書籍であり、アヴェドンがキャリアを通じて表現してきた「老いのリアリティ」に正面から迫る。本書には、ミケランジェロ・アントニオーニ、トルーマン・カポーティ、マルセル・デュシャン、デューク・エリントン、トニ・モリスン、パティ・スミス、スティーヴン・ソンドハイムなど、文化的アイコンたちの肖像約100点を収録。すべて印象的なトリトーン印刷で再現されている。さらに、アヴェドン晩年の自画像のひとつも含まれる。文筆陣には、ヴィンス・アレッティ、アダム・ゴプニック、ポール・ロス、ガエル・モレルといった多彩な執筆陣が名を連ね、アヴェドンの作品においてこれまであまり注目されてこなかった側面に新たな光を当てている。精緻に編集され、美しく造本された本書は、人間が死と老いという避けがたい運命にどう向き合うのか、その姿を力強く証言する一冊となっている。(publisher' description) 208p 28x24cm ハードカバー 2025 English
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