1948年から2016年にかけて、デイヴィッド・ゴールドブラットはヨハネスブルグ中心部の西に位置する郊外フィータスを何度も訪れ、アパルトヘイト政策による隔離と民族浄化が住民とその風景に与えた影響を撮影した。主にインド系住民からなる家族や商人、小規模事業者たちの生命力に心を動かされたゴールドブラットは、「彼らの生と、彼らが築いたものをなんとか掴み取りたい」と語っている。本書に初めてまとめられたこれらの写真は、グループ・エリア法によって破壊される前、破壊の最中、そしてその後のフィータスを生き生きと記録した社会的ドキュメントである。商店や家庭の内部を撮影した初期の写真は、1970年代後半以降の取り壊しの光景と痛切な対比をなしている。店内で撮影された商人たちの堂々としたポートレートは、家族の生活を築こうとする彼らの強い意志を捉えている。巻末には、過去と現在のフィータスの住民へのインタビューが収録されており、『The Transported of Kwandebele』や『Ex-Offenders at the Scene of Crime』に登場する被写体たちの証言とも響き合っている。ゴールドブラットの共感的かつ観察的なドキュメンタリー手法を象徴するこれらの写真と口述記録は、写真家と被写体のあいだに豊かな対話を築き上げている。両者が一体となって、アパルトヘイトに抗いながら存在した多民族コミュニティとしてのフィータスの物語を残している。巻末のアシュウィン・デサイ教授によるエッセイは、アパルトヘイト前後のインド系南アフリカ人の歴史と人種差別思想の広い文脈の中にフィータスを位置づけ、この知られざる共同体が南アフリカ史の最も暗い時代によっていかに変えられてしまったのかを照らし出している。(publisher's description) 224p 28x24cm ソフトカバー 2025 English
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