1990年代を描いた視覚的ストーリー。世界的な変動やインターネットの普及など、あの時代の出来事は今日でも色褪せない意味を持つ。冷戦の終結と新しいミレニアムの到来の中で、グランジ、ヒップホップ、レイブなどが爆発的に広まり、10代後半から20代前半の若者たちは「本物」や「より意味のあるもの」を求めていた。派手さは過去のものとなり、真正性が求められる時代だった。その中で、リアリティ番組の最初の波、O. J. シンプソン裁判、監視社会の台頭、そしてインターネットの登場があった。『トゥルーマン・ショー』や『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』では、DIYビデオコンテンツの新しい映像表現が早くも取り入れられ、ソーシャルメディア時代の先触れとなった。「ガール・パワー!」の叫びはライオット・グリルやスパイス・ガールズから響き、イーストコースト対ウエストコースト、ビギー対2パックのラップ論争が巻き起こった。アイス-Tは「Cop Killer」からテレビの刑事役へ、ウィル・スミスは『フレッシュ・プリンス』から『メン・イン・ブラック』へと変化した。カルト、UFOの目撃、陰謀論が広がる一方で、『X-ファイル』や『マトリックス』は架空の隠された真実のカーテンを開けてみせた。歴史の終わりであり、紙媒体の最後の輝きでもあった——そう思われた時代だ。本書では、歴史、アート、映画、音楽、カルチャーを一冊で体験できる独自の視覚的物語として、1990年代という複雑で重要な十年を描く。スーパーモデルから空港ファッション、ソビエト連邦の崩壊から終末論まで、高文化と大衆文化の影響関係を刺激的に読み解き、当時の繰り返されるモチーフやトレンド、テーマを整理して提示する一冊となっている。(publisher's description) 336p 30x23cm ハードカバー 2025 English
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