洋書写真集とアートブックの専門店

No. 6689
川田喜久治/ Kikuji Kawada: The Last Cosmology
8,250円(税込9,075円)

 
川田喜久治の「ラスト・コスモロジー」は1969年に始まり昭和の終焉、そして世紀末のカタストロフィまでを捉えたシリーズで、1995年に福島辰夫監修の写真展とそれに付随する形で写真集が出版されるまで、約30年の間、「ザ・ラスト・テン」「スカイ」などのタイトルで写真雑誌への掲載を続けてきた。

幼少期に戦争を体験し、作品「地図」で戦中戦後を追・実体験した川田にとって、昭和の終わりはひとつの大きな時代の終焉として深い感慨を持つものであった。ちょうど同じ頃、日本での20世紀最後の金環日蝕があり、天空のドラマチックなショーと、時代の終焉と言うふたつの「終わり」を体験した川田は、「最後のイメージ」という言葉がメタファーとして強く写真の中に写り込んで来るのを感じたと言う。一群の写真は、この「最後のイメージ」がきっかけとなりラスト・コスモロジーと名づけられた。その後も撮影は続き、「ZENO The Last Cosmology」展を1996年に開催し、「ロス・カプリチョス」「カーマニアック」シリーズとともに「カタストロフ三部作」として写真集「世界劇場」(1998年)に収録される。

本書は今までの作品集を復刻させたものではなく、未発表のものも含めたセレクションから編集した新しい解釈による作品集であり、「私ではなく貴方がイメージするコスモスの色」という川田の問いに対するMACKディレクター、マイケル・マックからの返答として、写真を白く反転させた表紙デザインとなった。写真に対して写真集を「最終的なオブジェ」と位置づけるマイケル・マックに写真家が共鳴し出版された本書は、MACKとして初の日本人作家タイトルとなる。86p 32x24cm ソフトカバー 2015 English.

掲載のイメージや情報は発売前のリリース情報に基づいて制作する場合があり現物と異なる際は現物を優先させて頂きます。

こちらはShelfのオンラインストアのページです。実店舗の在庫、扱い商品については店舗へ直接お問い合わせください。