1979年に都市の人間模様を写した『写真特急便 東京』No.1〜No.12でデビューを果たした北島敬三が、ふたたび連続写真展と写真集をスタートします。時代も1970年代とは大きく変わり、1991年のソ連崩壊と冷戦の終結以降、ネオリベラリズムの台頭と自由主義経済のグローバル化、コンピューターネットワークとサプライチェーンの拡充、ショック・ドクトリンとあらゆるジャンルで進められる市場開放、世界各地で頻発する内戦や終わりの見えない地域紛争、とりわけ日本においては、2011年に起きた東日本大震災と福島の原発事故をとおして、私たちは「目の前の現実が、突然何か別のものに姿を変えてしまうような経験」を幾度も積み重ねてきました。北島はとくに、三陸と福島の被災地の撮影を通して、抜き差しならない目の前の現実と、何処からともなく侵入してくるイメージの圧倒的な現実性とを区別することが不可能なことを改めて実感したといいます。私たちはすでに、かつてのように単眼的なパースペクティブで世界を把握、受容することがきわめて困難な時代の中にいるのかもしれません。この連続写真集『UNTITLED RECORDS』は、こうした時代の向来向後の視覚資料になることを目的としています。16p 30x26cm ソフトカバー 2019 no text
※撮影地は三陸、福島の被災地を含め、北海道から沖縄までの日本各地におよびます。
※連続写真集は年4回のペースで20刊以上が予定されています。
掲載のイメージや情報は発売前のリリース情報に基づいて制作する場合があり現物と異なる際は現物を優先させて頂きます。
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