デニス・モリスという先駆的な写真家の作品を思い浮かべるとき、音楽が欠かせない。モリスが1970年代のレゲエやパンクシーンで経験した冒険は、彼の60年にわたるキャリアの礎を築いた。すべてはボブ・マーリーから始まった。モリスは10代の初め、学校をサボってマーリーの自宅を訪れ、その後マーリーのツアーを多く撮影することになり、これが彼の音楽写真家としてのキャリアをスタートさせた。その後、セックス・ピストルズの公式写真家となり、ジョン・ライドンの次のプロジェクトであるパブリック・イメージ・リミテッドでは、アートディレクターやデザイナーとしても活躍し、バンドのアイコニックな写真も撮影した。モリスはリー・“スクラッチ”・ペリーからトゥーツ、ジミー・クリフまで、レゲエやルーツミュージックの偉大なアーティストたちを撮影し、多くのアーティストと友達になった。モリスのドキュメンタリーやストリートフォトグラフィー作品は、1970年代のイギリスで黒人ティーンエイジャーとして過ごした経験に根ざしており、人種、政治、文化的アイデンティティを探るビジョンを提供している。鉱山労働者のストライキからスクワット抗議、民権運動団体からポップアップスタジオのポートレートまで、彼の作品は新しい故郷に対する向き合い方であり、カメラを通して個性や奇抜さを捉えた。ロリー・ハーウィッツによって編集されたこの本は、2部構成で電撃的に展開される。第1部では1970年代イギリスにおける人種、文化、アイデンティティに対するモリスの視点を解き明かし、第2部ではパティ・スミス、グレゴリー・アイザックス、ザ・ストーン・ローゼズ、レディオヘッドといった音楽のレジェンドとの出会いが描かれている。アニエス・Bとショーン・オヘイガンからの寄稿もあり、この本は写真ファンと音楽愛好者を喜ばせるだろう。未公開の写真も含まれており、モリスの影響力ある作品を初めて深く紹介する国際的に巡回する展覧会によってサポートされている。（publisher's description）ヨーロッパ写真館にて2025年2月から5月まで展覧会開催。272p 31x25cm 233photo ハードカバー 2025 English
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