小説が写真の説明にならず、写真が小説の挿絵にも資料にもならない。それでも、読むことと見ることを行き来するなかで、小説と写真が〈いま〉として立ち上がる。本書は、日本の小説と写真を一冊の本の中で拮抗させてきたシリーズの第6作として、岡本かの子の小説『鮨』(1939 年 )に、遠藤文香の写真を加え、編集・造本した“書物”です。小説『鮨』には、消えない気配があります。その気配は、岡本かの子の生へも通じているように感じられます。歌人として出発し、晩年に小説へと向かった岡本かの子の強度、そして家族や時代の圧を引き受けた一人の作家の輪郭が、この小説の背後で静かに息づいています。その気配を想起させたのが、新進気鋭の写真家・遠藤文香の写真でした。遠藤文香の写真は、境界を固定しません。自然と人為、触れることと介入すること、その境界を揺らしながら、気配を残していきます。岡本かの子の言葉が持つ消えない気配と、遠藤文香の写真が残す気配の余韻が、ただ並走しながら響き合い、ときには読んだはずの小説が違って見え、見たはずの写真の印象も変わっていきます。(publisher's description)初版1,000部 240p 21x15cm 98photo ソフトカバー・スリーブケース入り 2026 Japanese
*6月初旬入荷予定。
掲載のイメージや情報は発売前のリリース情報に基づいて制作する場合があり現物と異なる際は現物を優先させて頂きます。
こちらはShelfのオンラインストアのページです。実店舗の在庫、扱い商品については店舗へ直接お問い合わせください。