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Hatakeyama, Naoya 畠山直哉

現代日本を代表する写真家として世界的に活躍する写真家。1958年岩手県陸前高田市生まれ。生家の近くに大規模な石灰石鉱山があったことから、高校時代から採掘現場や工場を油絵などで描いていた。筑波大学の総合造形コースで大辻清司に写真を学ぶ。86年から岩手をはじめ日本各地の石灰石鉱山や石灰工場を撮影したカラー写真の連作に着手。97年にそれらをまとめた写真集『ライム・ワークス』と写真展『都市のマケット』により第22回木村伊兵衛賞受賞し、評価を高める。都市の素材とでもいう鉱山での発破(『bird』)、都市風景としての高層アパートの夜の街灯や都市の裏面といえる渋谷の地下水路(『アンダーグラウンド』)など、都市の問題を多角的にとらえた写真群があり、2001年第49回ヴェニス・ビエンナーレ日本館出品や世界各地での個展開催などで国際的に評価されている。21世紀に入ってからは撮影場所も国際化(ドイツ、ルール地方のアーレンやフランス、カマルグ地方など)した。都市と自然という普遍性を感じるテーマにも関わらず、テーマに応じた撮影方法の選択にまで及ぶ、作品づくりの厳密さが美術方面から評価を高めており、作品集も国内外から出版されており、人気が高い。(柳 喜悦)

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